ゲーム開発に重要なのが、「仕様どおり実装されているか」「バグはないか」そして何よりも「ゲーム自体が面白いか」などを確認する、品質管理(一般的には「QC」とされますが、ゲーム業界では「QA(品質保証)」とされることも多いです)という業務です。
従来、それは「デバッグ」と呼ばれ、ひたすらゲームをプレイする「フリーテスト」など、センスや経験に依存したバグ出しがメインの、属人的なものでした。そして、キャリアという側面からも「ゲーム開発への入り口」や「下積み」と考えられることが多くありました。
しかし、モバイルゲームが隆盛を極めた昨今では、一般的なソフトウェア開発の世界ではすでに当たり前となっているソフトウェアテストの考え方を応用し、「テストを計画し、分析し、設計し、実装して、実行する」というテストプロセスや各種原則にもとづいた「ゲームテスト」が品質管理手法の主流になってきています。
本書は、ゲーム業界を志す就活生や、現場の開発者に向け、ゲームテストの考え方を ゲーム業界に即した例や用語とともに解説します。また、これまでなかなか世に出ることのなかった、品質管理にかかわるデバッガーやテスターの働き方、 そしてキャリアパスについても広く解説しています。
本書を読めば、「ソフトウェアテストの7つの原則」をはじめとした基礎的な知識、そして
・多人数プレイチェック
・ユーザーテスト
・バランスチェック
・ガイドラインチェック
など、ゲームに特化したテストについても詳しく知ることができます。
さらに、本書の内容は、直接テスト業務を行わないプログラマーやプランナーにとっても、テストしやすい(バグや問題点が見つけやすい)ゲームの開発につながることでしょう。
現代のゲーム開発にかかわるすべての人にとって、必携の一冊です! |